ボディのへこみキズ補修 ～塗装編～

スギオカ

前回はボディのヘコミキズ補修の下地処理をおこないましたが、ここからは塗装工程に入ります。プラサフ（プライマー：下塗りとサーフェイサー：中塗りの塗装のこと）をしてカラー塗装するという工程なのですが、その前にいつもの・・・

マツモト

「シリコンオフ」ですね！

スギオカ

そうです、もう忘れませんね。こちらの『シリコンオフ300』を使いましょう。

スギオカ

いつものようにしっかりスプレー缶を振ってから、全体に吹きかけていきましょう。

マツモト

分かりました！

スギオカ

スプレーした後の拭き取りもしっかりお願いします。

マツモト

しっかり拭き取れました！

スギオカ

脱脂、シリコンオフが終了しましたので塗装作業に移ります。今回使う商品はこちらの『ボデーペン プラサフ』です。

スギオカ

こちらですが、使用する際にあちこちに飛び散りますのでマスキングをしたいと思います。『幅広マスキングシート』を使うのがおすすめです。

マツモト

また新しいアイテムが出てきましたね！

スギオカ

プラサフのマスキングはカラー塗装とは少し範囲が違うマスキング方法のため、そちらを試してもらおうと思います。

スギオカ

それでは少し私がお手本をお見せします。

マツモト

よろしくお願いします！

スギオカ

プラサフのマスキングの範囲はあまり広くなくて構わないです。この塗装が削れた範囲より少し広く、ここだけを抜き出すような状態でマスキングをするといいと思います。

スギオカ

このマスキングをする時ですが、“リバースマスキング”という方法を取ります。

マツモト

“リバースマスキング”・・・どんなやり方ですか？

スギオカ

通常だとキズに対して外側にマスキングをするかと思いますが、1度内側に向けてマスキングをして折り返します。こうすることでテープの下に隙間ができて塗装が入り、塗装が途切れなくなります。

スギオカ

では1度やってみて下さい。塗装する側にシートが来るように貼り付け、その後外側にシートをひっくり返してみて下さい。

マツモト

貼ってからひっくり返す、ですね。

スギオカ

ひっくり返したシートは静電気でボディに貼りつきますが、『マスキングテープ』で補助しておくといいですね。

スギオカ

左右を貼ったら上下も貼っていきます。結構塗料が飛び散るので、横も広めにとって全体を覆うようにマスキングしておきましょう。

マツモト

かなりしっかり貼るんですね！

スギオカ

そうですね。ただ静電気で貼るだけだと風で飛んでしまうので、ヒラヒラしないようにマスキングテープで留めておきます。これでマスキングは終了です。

スギオカ

さて、では先ほどの『ボデーペン プラサフ』を使用して塗装をおこないますが。このプラサフには大事な効果があるんです。

マツモト

大事な効果？どんなものでしょうか？

スギオカ

まず地金とメッキ部に下塗りすることでサビを防止する効果、それから上塗り塗装の定着や仕上がりを良くするという効果があります。またパテの部分が塗料を吸込むのを防止したり、ペーパーでついた研磨跡を消したりする役割もあります。

スギオカ

では塗装していきましょうか。

マツモト

毎回塗装は緊張しますね・・・

スギオカ

不安なときは、マスキング部分で練習しましょう。一定のスピードで吹けるようにして下さい。

スギオカ

スプレーするときは15〜25cmほどボディから離すようにしましょう。あまり近いと塗料が垂れてしまいます。

マツモト

ある程度距離を離してですね、やってみます。

スギオカ

あとはスプレーする時にしっかりボタンを押し込めていないと、十分な量が出ずにキレイな塗装になりません。ギュッと押し込みましょう。

マツモト

気をつけてみます！

スギオカ

では1度乾燥させたので塗り重ねていきましょう。

マツモト

塗り重ねるときは毎回乾燥させるんですか？

スギオカ

そうですね。濡れたままだと塗料が垂れてしまうので、重ねるときはツヤがない状態を目安に乾かすようにしましょう。

スギオカ

では2回目の塗り重ねをおこなっていきます。キズがあった部分がまだ透けていると思うので、しっかり塗っていきましょう。

マツモト

はい！しっかり押し込みながら・・・

スギオカ

あとは近づけすぎないのと、速く動かしすぎないようにしましょう。塗れたらもう1度乾燥させましょう。

スギオカ

では3回目塗り重ねていきましょう。パテのあった部分をしっかりと塗るようなイメージでスプレーしてみて下さい。

マツモト

はい！・・・こんな感じでしょうか？

スギオカ

とても上手くなっていますね。ではもう1度乾かしたら最後のプラサフ塗装をします。

スギオカ

最後の塗装ですが、広い範囲は必要ないです。パテのあった部分だけ狙ってもう1回塗って終了です。

マツモト

わかりました！・・・はい、上手くできたと思います！

スギオカ

OKです。これでプラサフ塗装は終了なのでマスキングを外してみましょう。外す際は貼った時と逆の手順にしましょう。

マツモト

10分程経って乾燥したようです！

スギオカ

こちら表面は十分に乾いているんですが、何度か塗り重ねているので完全乾燥させるために60分ぐらい待ちたいと思います。乾けばパテの時のような段差はなく、研磨での仕上げ作業はすごく楽になります。

スギオカ

プラサフは完全に乾燥しました。このまま塗装すると、必ずこの段差がカラー塗装する際に出てしまうので、無駄な部分の境界をサッと研磨して落としプラサフの範囲を減らしていきたいと思います。

マツモト

なにか注意することはありますか？

スギオカ

あまり削りすぎると、またパテが出てきてしまうことがあるので、ザックリと濃いところを残すような形で、何度も確認しながら本当にツルツルになれば完了です。

スギオカ

今回の研磨にも、前回使用した『耐水サンドペーパーセット M』と『サンドペーパー用研磨パッド』を使っていきます。

マツモト

何番のサンドペーパーを使うんでしょうか？

スギオカ

今回は1000番のサンドペーパーを使用します。

マツモト

では水をたっぷりつけて研磨していきます！

スギオカ

まずはさっきのパテの時と同じように周りから落としていってください。

マツモト

はい！・・・意外と簡単に落ちていきますね！

スギオカ

“リバースマスキング”をしていたおかげでこんな風にできているんです。

スギオカ

まだ少し範囲が広いのでもう少し削っていきましょう。最後に周辺部分を落として真ん中の部分のザラつきも落として完了です。

マツモト

やってみます！

スギオカ

慌てずゆっくりで大丈夫です。終わったら1度拭いて確認してみましょう。

スギオカ

さて、塗装部分を触って確認してみてください。

マツモト

ほぼ段差などもなくなりました！

スギオカ

このまま塗っても大丈夫ですが、ムダなところだけもう少し落としていきましょう。塗装の境界部分にこういうフェザーエッジというのが出てくると、段差がわからなくなります。

マツモト

どうでしょうか？確認お願いします！

スギオカ

本当にとてもよく出来ています。これくらいやっておけば塗装をするときに段差などもわからずキレイに仕上がりますね。

マツモト

これでプラサフ研磨も終了ですね！

スギオカ

さて、カラー塗装前に下地作りとして足付けという作業をおこないたいと思います。

マツモト

どんな作業なんでしょうか？

スギオカ

例えば車が古いと塗装自身が劣化してしまっているので1度磨いてあげることによって、カラー塗装との色合いが合いやすくすることができるんです。今回は『コンパウンド細目』と『コンパウンド専用スポンジ』を使用していきます。

スギオカ

これくらい広い面積を磨くなら、『コンパウンド専用スポンジ』を使用するようにしてください。

マツモト

磨きが均一に仕上がるんでしたよね！

スギオカ

『コンパウンド専用スポンジ』に『コンパウンド細目』を小指の先一つ分ほどとったら、20〜30cm四方を目安にコンパウンドをいくつかボディにつけていきます。

マツモト

・・・つけました！

スギオカ

では、スポンジで先ほどの範囲にタテタテ→ヨコヨコと直線的に磨いていきましょう。

スギオカ

先程プラサフをした範囲以外の部分については全て磨いていきます。コンパウンドの液剤が少なくなるまで磨き切ったらクロスで拭き上げましょう。

マツモト

やってみます！

スギオカ

これで古くなった塗装や大きなキズみたいなものも少し落としているのでカラー塗装の色合わせがしやすくなります。

スギオカ

さて、足付けも終了しましたのでカラー塗装前の脱脂をしておきましょう。

マツモト

塗装前の脱脂作業、すっかりお馴染みですね！

スギオカ

スプレー塗装がどんどん飛びますのでしっかりと定着するようにしたいと思いますから、広く塗装するパーツ全部をシリコンオフで脱脂しておきましょう。

マツモト

しっかりと缶を振りました！

スギオカ

それでは全体にスプレーをしていきましょう。キズの部分も他の部分も関係なしで吹きかけてください。先程使ったコンパウンドのカスなども一緒にとっていきましょう。

マツモト

全体をしっかりと拭きあげます！

マツモト

脱脂が完了しました！

スギオカ

それでは、カラー塗装用のマスキングに進みたいと思います。通常塗装するパーツはほぼ全て隠さない状態で作業していくとキレイに仕上がると思います。ドアパーツの場合ですとドアノブだけはマスキングしておくというふうなイメージになってきます。

スギオカ

あとは、塗料がついてはいけないガラスやフェンダー部、後ろにあるドア・タイヤ・ホイールなどもマスキングしておくと良いと思います。

マツモト

マスキングは先程使用した『幅広マスキングシート』ですか？

スギオカ

そうですね。あとはこちらの『マスキングテープ』です。

スギオカ

貼り方ですが、塗装がついてはいけないところとのギリギリを狙うのではなく、かなり大雑把で構わないです。

マツモト

余裕を持って使うんですね。

スギオカ

あとは『マスキングテープ』の端の部分ですがギリギリで貼らずに、長めにとって折っておくことではがしやすくなるので、必ず折っておきましょう。

スギオカ

次は結構繊細な作業です。塗料がついてはいけないところに誤って入り込まないように、境目の部分にもしっかりと『マスキングテープ』を貼っていきます。

マツモト

ミラーなどについたりすると大変ですもんね、ピッタリと貼っていきます！

スギオカ

なぜこのような貼り方をしたかですが、塗装が指で触っても大丈夫なくらい乾燥した時を指触乾燥というんですが、そのタイミングで先にギリギリに貼った部分のマスキングを剥がしておきたいんです。

マツモト

どうして先に剥がすのですか？

スギオカ

完全に乾燥してからこれを剥がすと、塗装ごとバリッと割れちゃうことがあるんです。よって先にこちらだけ剥がすようにします。

スギオカ

続いてドアノブの部分の貼り方ですが、真ん中部分にある程度貼ったら同じく境界の部分を後でマスキングで覆うような貼り方をしていきます。1度やっていきますね。

マツモト

はい、お願いします！

スギオカ

まずはドアノブの真ん中を隠していくイメージで貼っていきます。

スギオカ

最後は境界の部分にしっかりと貼っていきます。アールの部分は少し難しいですが、丁寧に作業します。

マツモト

境界部分は丁寧に、ですね！

スギオカ

こちらもテープの最後の部分は折り返して剥がしやすいようにします。こんな感じですね。

マツモト

ではマスキングが終わったのでいよいよカラー塗装ですね！

スギオカ

と、いきたいところなんですが、その前に便利な商品を一つ紹介しておきます。こちらの『ボデーペン ボカシ剤』です。

スギオカ

カラー塗装する前にこちらを軽く塗装したい面より広く塗装しておきましょう。

マツモト

これにはどんな効果があるんですか？

スギオカ

『ボデーペン ボカシ剤』を塗装しておくことで、スプレーダストみたいなザラつきを抑えることができ、その後の仕上がりが良くなります。

スギオカ

使い方はシリコンオフと同じで、塗装する面全体に広くスプレーをしていきます。

マツモト

では早速やってみます！・・・どうでしょうか？

スギオカ

いいですね、全体に吹きかけられたのでこの後カラー塗装をしていこうと思います。

マツモト

それでは、いよいよカラー塗装ですね！

スギオカ

そうです。こちらの『ボデーペン』を使用していきます。

スギオカ

塗装方法ですが、プラサフ塗装の残っている部分、こちらを先に消していくイメージで作業していきましょう。これでほぼ近い色に揃えた後に、少し離し気味にスプレーしてボカシ塗装で仕上げていけばカラー塗装は終了です。

マツモト

なるほど、２つの方法を使い分けるんですね！

スギオカ

塗装する際ですが、塗装範囲を必ず3分の２ずつ乗っけていくようなイメージで作業します。重ねるようにしないと端の部分が薄く、中央部分が濃くムラができてしまうので、重ねるように塗装していけばうまく仕上がっていくと思います。

マツモト

ではよく振ってからスプレーしていきます！

スギオカ

はい、最初はどれぐらいの広さで出るかを確かめるために、マスキングの部分で試し吹きしてみましょう。ボディにかからないようになるべく真ん中のあたりにスプレーしてみてください。

スギオカ

ではプラサフの部分を隠すようにスプレーしていきましょう。この大きさなら大体3〜４列くらいスプレーすれば消せるかと思います。

マツモト

分かりました、やってみます！

マツモト

どうでしょうか？

スギオカ

うん、とてもいい感じだと思います。あまり1度に塗り重ねてしまうと、垂れてきてしまう可能性があるので、必ずこの状態から1度乾かして塗り重ねて作業していきましょう。

マツモト

焦らず丁寧に作業するのが大切ですね！

スギオカ

では乾燥したので2回目の塗装に入りましょう。塗り方は先ほどと全く一緒です。

マツモト

範囲も同じところにスプレーするだけですか？

スギオカ

塗装がまだ薄い部分があるので、もう少し広い範囲で塗ってもいいかなと思います。上下も研磨跡が少し見えていますので、上下左右どちらも広めにスプレーしていきましょう。

スギオカ

ではよく振ってからスプレーしていきましょう。

マツモト

はい！先ほどより少し広い範囲でスプレーしていきます。

スギオカ

OKです。ではもう1度乾燥させていきます。

スギオカ

色が本当によく合っているので、もうだいぶ傷の場所も分かりにくくなったかと思います。

マツモト

ほぼわからなくなってきました！

スギオカ

そうですね。一つポイントなのですが、スプレー缶を塗装面に対して平行になるように意識してみましょう。傾けてしまうとどうしてもムラっぽくなってしまうので気をつけてみましょう。

マツモト

ではやっていきます。

スギオカ

お願いします。しっかり押し込みながら、スプレー缶は平行にお願いします。

マツモト

はい！・・・できました！

スギオカ

いいんじゃないでしょうか。では乾燥させていきます。

マツモト

乾燥したようです！

スギオカ

はい。キズ自体はしっかり隠れたので、ここからは同じ『ボデーペン』でボカシ塗装をしていきます。ムラを取ったり、ボカシ範囲を広めたりという目的のために、先ほどよりやや距離をあけて、20〜25cm離した位置から少し広い目に塗装することで色が合いやすくなるようにしていきます。

スギオカ

スプレーする際は、広めの範囲に約１秒間で30cmぐらいのスピードでスプレーしていきます。

マツモト

分かりました！

スギオカ

どうしても離して塗装すると、ザラザラとしたスプレーダストと言われるものができてしまいます。そちらは『ボデーペン ボカシ剤』を使用して、ザラつきを潰してあげるようにスプレーするというのを連続でおこなうので用意しておきましょう。

スギオカ

ではスプレーしていきましょう。

マツモト

はい！距離を離して、ゆっくりと・・・こんな感じですか？

スギオカ

いいですね。

スギオカ

今スプレーをした場所をよく見ると、ザラつきがたくさんできているのがわかるかと思います。この部分を潰しておかないとこの後のクリアー塗装仕上げがきれいにできなくなります。

マツモト

仕上げに向けての重要な作業ですね！

スギオカ

きれいに塗装していくというのではなく、ザラつきのツヤがないところだけ少しずつスプレーしていってみてください。そうすればダマになっているスプレーダストがちょっとずつ潰れてツヤが出てきます。

マツモト

ピンポイントで狙って作業する感じですね！・・・どうですか？

スギオカ

はい、いい感じだと思います。ではクリアーの塗装に入りたいと思います。

マツモト

数分経って乾いたようです！

スギオカ

さて、先程のカラーですがブルーイッシュブラックP３という、いわゆるパールが入ったカラーですので、仕上げには必ず『ボデーペン クリアー』が必要になってきます。

スギオカ

使用するのはこちらの『ボデーペン クリアー』です。

マツモト

「ボデーペン」だけでもこんなに種類があるんですね！

スギオカ

カラーは色を合わせることを最優先にしていただいて、ツヤ出しは『ボデーペン クリアー』で行うのが上手な仕上げ方なので、今回もそのように進めていきたいと思います。

マツモト

作業に応じて適切なアイテムを使用するのが重要ですね、勉強になります！

スギオカ

『ボデーペン クリアー』に関しては3回か4回塗り重ねて仕上げていきます。塗り方はボカシ塗装と同じで、大体20cmぐらいの距離で、スピードも1秒間に30cmぐらいでスプレーしていきます。

マツモト

塗装範囲はどのくらいになりますか？

スギオカ

カラー塗装が飛んだ部分は全てクリアー塗装していくというイメージになりますので、一番上から下はこのプレスラインぐらいまではしっかり塗っていただくといいと思います。

スギオカ

では1回目のクリアー塗装をしていこうと思います。1回目は、気持ちスピードを早めにするか、少し離し気味に塗装してもらうといいと思います。

マツモト

それはどうしてですか？

スギオカ

この『ボデーペン クリアー』もカラー塗装の『ボデーペン』と同じような成分の塗料のため、そのまま分厚く塗装してしまうとムラっぽくなってしまうこともあるからです。1度クリアー塗装の薄い層を作ってあげるという意味で、20cmより少し離れたとことから、1回目の塗装をしていくことがおすすめです。

スギオカ

なので1回目からそんなにツヤは出なくても構わないので、クリアー塗装して乾かしてから、また2回目のクリアー塗装をして乾かして、という形でツヤを出していきたいという風に思います。

マツモト

こちらも徐々に仕上げていくんですね！

スギオカ

ではスプレーしていってみてください。

マツモト

はい！少し離して全体に・・・どうでしょうか？

スギオカ

いい感じです。では1度乾かしましょう。

スギオカ

では続けて2回目のスプレーです。ムラになっている部分には特に丁寧にスプレーしていきましょう。

マツモト

わかりました！・・・全体にかけられました、確認お願いします！

スギオカ

OKです。ただよく見てみると少しスプレーダストが出ているところが気になるので、先程の『ボデーペン ボカシ剤』を使ってザラっとした部分を消していきましょう。これを残したまま『ボデーペン クリアー』を重ねると、スプレーダストの玉が大きくなって困ってしまうので、今のうちに潰しておきたいと思います。

スギオカ

ではよく振ったのでこちらの『ボデーペン ボカシ剤』をスプレーダスト部分に吹きかけていってください。押しっぱなしにするのではなく、シュッシュッとかけていくイメージです。お願いします。

マツモト

はい！ザラザラした部分に向かって・・・こんな感じでどうでしょう？

スギオカ

いいですね。では乾かしていきます。

スギオカ

では2回目のクリアー塗装が完了したので、3回目です。しっかりビシッとツヤが出るように先程と同じ方法で塗装していってください。

マツモト

了解です！・・・いい感じにできたと思います！

スギオカ

はい、クリアー塗装はこれで大丈夫そうですね。

スギオカ

よく塗れているので、先程と同じように『ボデーペン ボカシ剤』を少しツヤのないところを意識して塗装していってみてください。

マツモト

いよいよ塗装作業も大詰めですね！

スギオカ

軽くスプレーしたらどういう風になっていくか、変化していくのを確認しながら塗装していきましょう。

マツモト

はい！しっかり確かめながらやってみます！

スギオカ

最初に塗装した部分も少しザラっとしているので、吹いていていいかなと思います。あとは『ボデーペン クリアー』が一番下までは塗れていないので、その辺りまでスプレーしましょう。

マツモト

わかりました！スプレーダストを潰しながら・・・できました！

スギオカ

完璧ですね。これでスプレーダストも随分潰れたので、クリアー塗装はOKかなと思います。あとは20〜30分乾かした後に、見切り部分のマスキングテープを丁寧に剥がして終了です。

スギオカ

さて、クリアー塗装まで完了し、乾燥も終了したところです。この状態は指触乾燥、つまり指で触っても乾いてしまっているぐらいの状態です。ただ塗装はまだ厚く塗っているので、塗料の中には溶剤成分が残っている状態です。

マツモト

完全に固まっているわけではないんですね！

スギオカ

なので、こちらはこのままではまだ磨き作業はできません。

マツモト

今日できる作業は終わりですか？

スギオカ

約1週間乾かしてから磨いていくんですが、その前にこのマスキングの見切りの部分だけは剥がしておく必要があります。完全に乾いてから剥がしてしまうと、ここについている塗装が一緒にバリバリと取れてしまう可能性があるので、これを先に剥がしておきたいと思います。

スギオカ

では、折り目をつけた部分を持ちながら、まっすぐ少しずつ剥がしていきましょう。

マツモト

慎重に・・・はい、きれいに剥がれました！

スギオカ

きっちりマスキングした範囲までしか塗装されていないのがわかりますね。

スギオカ

続いてドアノブの部分ですが、中心部は残して周りのテープだけ剥がしていきます。他のところまで剥がれてしまわないようにこちらも慎重に作業してください。

マツモト

はい、わかりました！

マツモト

キレイに取れました！中心部分は今回剥がさないですか？

スギオカ

はい。この部分やマスキングシートにはスプレーダストが乗っているので、今剥がしてしまうと塗装した範囲にスプレーダストが付着してしまう恐れがあります。今は無理して剥がさないようにして、乾燥するまで放置をしましょう。

スギオカ

では今日の作業はここまでとします。色合わせも上手くいっていますし、キズの部分も本当に分からなくなりましたね。約1週間置いてから、磨きで仕上げていきたいと思います。

マツモト

いよいよ仕上げ作業ですね！

スギオカ

そうですね。楽しみにしていてください。じゃあ、今日はお疲れ様でした。

マツモト

お疲れ様でした！