飛び石キズの補修編

スギオカ

今回はこちらのキズを直していきたいと思います。

マツモト

これはなんというキズでしょうか？

スギオカ

こちらは走行中に石が飛んできて付くキズのため「飛び石キズ」と言います。洗車など普段のお手入れをしているときにふと気づくキズで、黒い車などの場合はとても目立つのでしっかり直したいですね。放置すると場合によってはサビになることもあるので、きっちりと補修する方法を今日は教えていきます。

マツモト

今回使うのはどんなアイテムでしょうか？

スギオカ

こちらの『タッチアップペン』と『飛び石キズ補修キット』です。

マツモト

お馴染みの『タッチアップペン』ですね。飛び石キズ専用の補修キットもあるんですね！

マツモト

まずはどんな作業から始めるんでしょうか？

スギオカ

こちらのシリコンオフシートで脱脂作業をおこなっていきます。こちらは今紹介した『飛び石キズ補修キット』の中に入っているので、別で用意する必要はありません。

スギオカ

真ん中のシールを剥がして、中からクロスを取り出しましょう。

マツモト

シールを開けて・・・取り出せました！

スギオカ

そちらを適度なサイズに折りたたみましょう。広く拭いても問題ないですが、キズの部分と周辺部分を少し広めに拭くようにしていきます。ワックスや油分の汚れをしっかり落とし塗料の定着を良くすることができるので、拭き残しのないように丁寧に作業しましょう。

マツモト

拭き取れました！では次は何をするんでしょうか？

スギオカ

早速『タッチアップペン』で塗装していきたいと思います。

マツモト

こちらですね！

スギオカ

最初に確認したいのは、車の塗装と同じ色の『タッチアップペン』を選んでいるかどうかということです。

スギオカ

『タッチアップペン』の使用前に大事なこと、覚えていますか？

マツモト

しっかりと振ること、です！

スギオカ

正解です。しっかりカラカラと音が鳴るように20回以上振ってみてください。これで中が撹拌されて正しいカラーが出てきます。

スギオカ

では早速使っていきましょう。キャップは回転式になっているのでクルクル回して開けましょう。

マツモト

回して・・・と。

スギオカ

回しきったらキャップはすぐには抜かずストップしてください。先ほど振ったので、塗料が垂れることもありますから気をつけながらゆっくり持ち上げていきます。ペンの先は女性が使うマニキュアのように筆がついているので、そちらに付いた余分な塗料は口の部分でしごいて落としておくと上手に使えると思います。

スギオカ

さらにもう一点気をつけてほしいことがあります。

マツモト

はい！なんでしょうか？

スギオカ

筆を出した後は必ず先が上を向くように持ちましょう。筆についた塗料が意図しないところに落ちるのを防ぐことができます。

スギオカ

『タッチアップペン』を塗る際はキズ部分にベタっと塗るのではなく、点を打つように埋めるイメージですると上手に塗れると思います。

マツモト

緊張しますが、やってみます！

マツモト

どうでしょうか？

スギオカ

いいですね！伝えた通り、点を打つようにできたので塗料を厚塗りしすぎることもなくキレイに塗ることができました。1度乾燥させましょう。

マツモト

乾燥したようです！

スギオカ

キズを確認してみると、まだ凹んでいるかと思います。どうしても塗料は乾燥すると痩せてしまうので、この塗装より少し塗った塗装が高くなるように、塗っては乾燥させてを繰り返し、塗り重ねて高さを出していくようにします。

スギオカ

では先ほどと同じように塗り重ねていきましょう。

マツモト

はい！・・・こんな感じでしょうか？

スギオカ

先ほどよりも少し塗装が盛り上がってきましたね。もう1度乾燥させてみましょう。

スギオカ

まだ少し窪んでいるので、もう少し塗料を重ねていきましょう。

マツモト

はい！・・・あ、少し塗料をつけすぎたかもしれません！

スギオカ

これくらいなら特にやり直す必要はないので大丈夫です。少しくらい失敗してもちゃんとリカバリーできますので気にしないでください。では乾燥させましょう。

マツモト

『タッチアップペン』の塗装が終了しました、だいぶ目立たなくなりましたね！

スギオカ

3回の塗装が終了しまして、キズもしっかり隠れていますね。確認してほしいことは、元の塗装より『タッチアップペン』の塗装が少し高くなっているかどうかです、1度触ってその状態なら塗装は完了です。

マツモト

キズの周囲も含めて、周りより盛り上がっている感じです。

マツモト

この後の工程はどのようになりますか？

スギオカ

しっかりと一週間以上乾かしてから、磨いて仕上げる作業をしていきます。

マツモト

一旦今日の作業は終了ですね！

スギオカ

1週間が経過した『タッチアップペン』がこちらです、触ってみるとどうですか？

マツモト

ボコっと盛り上がっていますね！

スギオカ

それでは最終の仕上げとして磨きをいれ、元の塗装の高さに揃えていきましょう。

スギオカ

こちらを磨いていくにあたっては、この『飛び石キズ補修キット』の中に入っている耐水サンドペーパーを使うのですが、このままだと塗装した周辺までたくさんキズになっちゃいます。

マツモト

確かに！どうすればいいんですか？

スギオカ

こちらは『飛び石キズ補修キット』の最大の売りなのですが、マスキングシールが入っています。それをこちらにしっかりと貼って研磨することで周りに余計なキズをつけずに作業していくことができます。

スギオカ

ではシールに書いている手順で進めていきましょう。

マツモト

まずは、後で貼ったシールを剥がしやすくするために先に角を折り曲げる、と書いています！

スギオカ

そうですね、角部分を手前側に来るように折ってください。これをするだけで剥がす作業が楽になるのでしっかり折っておきましょう。

スギオカ

あとは穴の中央に塗装部分が来るように貼るということで、裏を向けてみてください。シートの真ん中の剥離紙部分だけ剥がしたら、中央の部分が外れるようになっているので外しておきましょう。

マツモト

こうですかね？

スギオカ

そうですね、この部分から塗装した箇所が出るように貼っていきます。

スギオカ

では、もう1度裏返したら、言ったように貼っていってみてください。

マツモト

はい！慎重に・・・

スギオカ

いいですね。あとは空気を抜くようにしっかりと貼ってください。

スギオカ

貼れたら、次は上下の剥離紙を剥がして全体を貼り付けていきましょう。

マツモト

こちらも空気が入らないように慎重に貼っていきます。

スギオカ

先ほど折った角の部分は貼り付けないように注意しましょう。

マツモト

こんな感じで貼れました！

スギオカ

ではいよいよ耐水サンドペーパーで研磨していくのですが、このまま研磨するのではなく付属のパッドを使用します。

マツモト

こちらですね！

スギオカ

はい、そうです。こちらに巻いて使っていただくことで段差なく上手く研磨していただくことができますね。

スギオカ

では水をつけて研磨していきますが、ここで一つ注意です。

マツモト

はい！なんでしょうか？

スギオカ

研磨する際は必ずこのマスキングシールの内側だけを磨くようにしましょう。これをはみ出てしまうと周囲の必要ない部分にまで傷がついてしまうので要注意です。

マツモト

では、水をつけて研磨していきます！

スギオカ

マスキングシールの高さになるまでこの『タッチアップペン』の部分を研磨していきましょう。現状塗装がマスキングシールより高くなっていますから、その高さを落とすように研磨してください。

マツモト

黒くなってきてしまいました！

スギオカ

これは塗装部分が削れている証拠なので問題ありません。怖いですけど気にせず研磨していきましょう。

マツモト

よかったです・・・！

スギオカ

ある程度研磨できたら、いつものように指で触って確かめてみましょう。

マツモト

ボコっとした部分がなくなって平坦になっています。・・・あれ、塗装した部分がちょっと白くなっていますけど、大丈夫なんですか？

スギオカ

はい、こちらは問題ありません。この部分は最後のコンパウンド磨きで直していきますので気にせず磨いていきましょう。

マツモト

了解です！

スギオカ

1度拭きあげたらもう少しだけ磨いていきましょう。

マツモト

わかりました！・・・うん、さらに平になっています！

スギオカ

はい、段差もほとんど取れたのでこれでいいと思います。耐水サンドペーパーの作業はこれで終了します。

スギオカ

ではマスキングシールを剥がしていきましょう。

マツモト

穴が空いていた部分以外には傷一つありません！

スギオカ

マスキングシールに守られていたので、余計なキズをつけずに『タッチアップペン』の仕上げができるということです。このシールは本当に便利ですね！

マツモト

この白くなった部分を今から直していくんですよね？

スギオカ

耐水サンドペーパーでキズがついた状態になっているので、こういう風になっているんです。これからこの部分をしっかりと磨き上げていくことでキレイに仕上がると思うのでやっていきましょう。

マツモト

使うのはこちらの『液体コンパウンド』と『コンパウンド専用スポンジ』ですね！

スギオカ

ではこちらの作業を進めていきましょう。まずは液体コンパウンドをしっかりと振っていきます。

マツモト

はい！よく振りました！

スギオカ

続いて蓋を開けたら、『液体コンパウンド』を『コンパウンド専用スポンジ』へと少量つけていきましょう。

マツモト

大体これくらいですね！

マツモト

どのように磨けばいいですか？

スギオカ

磨き方は前回のコンパウンドの時と一緒ですね。『コンパウンド専用スポンジ』につけたコンパウンド液をペタペタと車体につけたら、その液を広げるように磨いていってください。

マツモト

では、磨いていきます。

マツモト

一定方向に向かって磨くんでしたよね？

スギオカ

そうですね！キズの部分を意識しながら磨いていきましょう。

マツモト

わかりました！

マツモト

どうでしょうか？

スギオカ

ずいぶん広い部分は取れたと思いますね。段差も落ちましたし分かりにくくなったんじゃないかと思います。

マツモト

だいぶ周りと馴染んできたかなという印象ですね！

スギオカ

見た目的に問題なければそれで終了になりますが、ペーパーで磨いたキズが少々残っているのでここをしっかりともう1度だけ磨いて終わりにしましょう。

マツモト

磨けました！

スギオカ

耐水サンドペーパーで磨いた後の白っぽさも全部取れて『タッチアップペン』の色が出てきたんじゃないかなと思います。

マツモト

最終のコンパウンド作業で一気に分からなくなりましたね！

スギオカ

使う商品と、作業方法をしっかり守ればここまでキレイになります。作業は以上で終了です、お疲れ様でした。

マツモト

ありがとうございました！