FIAT / PANDA Vol.10

ボンネットを塗装する

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みなさん、こんにちは。

前回はブラックパーツのツヤ再生で外装の引き締めを実施してきました。本来ならこちらで「FIAT-PANDA」の外装の再生は完了なのですが、Vol.4でも報告させていただきましたように、コンパウンドで蘇らせましたボンネットの塗装に関しては予想以上に劣化が進んでおり、磨いて除去できないシミなどもありました。特に、鳥の糞などの外的ダメージを受けていた部分だと思われますが、塗装が盛り上がったりヒビが入っていた部分もあり、磨いたことでそれらの塗装部分が薄くなってしまい下塗り塗装が透けてしまうという状態が発生していました。

それらの状況を解決するための最終的な判断として、今回ボンネットを塗装するということに決まりました。

ちょっと、大げさな前置きとなりましたが、早速作業を進めてまいります。まずは、塗装する面の下地づくりから。

商品はこちら『高級カラーサンドペーパー』と『サンドペーパー用研磨パッド』を使用します。

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下地づくりをするポイントは2つ。“塗装面を平滑にすること”と“足つけ”です。

以前にもご説明しましたが、塗装面を整えずにそのままスプレー塗装をすると塗装前の表面の状態そのままに仕上がってしまいます。塗装したい面の凹み、膨らみは塗装前にしっかり処理して平滑にしておくことが美しく仕上げるためにはとても大切です。

次に“足つけ”ですが、こちらもホイールキャップの塗装の際にもお伝えしましたが、スプレー塗装の定着が高まるように塗装表面に細かいキズをつけることです。今回は、コンパウンドでの処理が済んだボンネット面ということで、塗装後の仕上げにも使用する研磨力が低い『高級カラーサンドペーパー』の青色1500番を『サンドペーパー用研磨パッド』に巻いて、水研ぎで使用していきます。

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塗装面の凸凹をならすイメージで磨いていきます。随時、指先と指の腹あたりで塗装表面の状態を確認しながら進めます。また、『高級カラーサンドペーパー』の“目”が塗装の磨きカスで詰まってきますので、時々バケツにつけ、ペーパーに詰まったカスをキレイにすることを忘れないようにします。荒れた部分を含め、磨き忘れがないように塗装面全体を均一に磨きます。

全面を磨いてタオルで磨きカスや水分を拭き取ったらこうなります。

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高級カラーサンドペーパー』で磨いて塗装表面に細かいキズが入り、全体が白くくすんだ状態となりました。塗装が最も劣化して段差がついていた部分は磨いて平滑にしたことで塗装はなくなり、下地の塗装が見えた状態になっています。ちょっと怖く感じますが、ここでは、塗装表面が平滑になることを最優先してください。

なお、ここで白くくすんだ状態にならず、鮮やかな赤色が艶っぽく残っている部分があったら、あらためてその部分は研磨し全体が均一な白くくすんだ状態になるまで『高級カラーサンドペーパー』で磨いてください。次に、塗装に移りますが、その前に大事な作業が2つあります。

1つ目は“脱脂”です。

シリコンオフ』を塗装したい部分にスプレーし、

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吹きつけた『シリコンオフ』をキレイな布などで拭き取るように、残った磨きカスや定着に悪影響を及ぼす油分などを除去します。

2つ目が“マスキング”。

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こちらはすでに作業を終えた状態ですが、『マスキングテープ』と『幅広マスキングシート』を使って、スプレーした時に発生するスプレーダストが付着しないよう、“考えているより広い範囲”を意識してマスキングすると良いです。今回は隣接するパーツのフロントガラス、フロントフェンダー、グリルをはじめ、ルーフを半分程度、フロントドア程度までマスキングしています。

それでは、塗装をしていきます。ここでは、99工房のスプレー塗料『ボデーペン』を使用します。

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今回も定番色でのカラーラインナップはないため、調色システム『オーダーショップ』でカラーを作成しました。『ボデーペン』は正立状態でスプレーするのがベターな使い方ですが、今回スプレーするボンネットは天を向いていますので、横向きに近い状態でスプレーすることとなり最後まできれいに使い切るのがどうしても難しくなります。塗料は余分目にご用意いただくと良いと思います。

それでは、早速塗装していきます。

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ボンネット丸ごとの塗り替えとなりますので、塗装の厚い・薄いが出にくいように、塗装面と15~25センチの一定の距離を保ち、一定の速度で塗っていきます。慣れないうちは、左から右へなど一定の方向で塗装すると良いでしょう。スプレーした塗装に次の塗装を3分の2ほど重ねるイメージで上から下側(今回は奥側から手前側)に塗ってくるとムラなく仕上がります。

塗装の方法はこちらも参考にしてください。

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一度で仕上げるのではなく、乾燥させながら何度か塗り重ねるようにして仕上げます。今回の塗装している赤はとても隠ぺい力の低いカラーですが、今回は多く残っている元の塗装の上に塗り重ねていく都合で、早い段階でキレイになります。ただし、塗装後は乾燥させた後、磨いて最終仕上げをしますので、ある程度の厚みのある塗装膜となるよう最低3度は塗り重ねておきましょう。

はい。こちらが塗装を完了して、マスキングを外した完成カットです。

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いかがでしょうか、鮮やかな赤色になりました。ご覧のとおり塗装表面の平滑差がないため映り込みのようなものがありませんが、これは塗装後の“磨き”作業を行うことでキレイに仕上がります。表面はすぐに乾きますが、塗装内部に残った溶剤分を抜き切るために、最低でも1週間は乾燥させてから磨いて仕上げたいと思います。

磨き作業をご案内する前に、次回以降は車内のクリーニングをお見せしていきたいと思います。外装以上に内装にもご期待くださいませ。