FIAT / PANDA Vol.7

「FIAT-PANDA(フィアット:パンダ)」の小キズを補修する

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みなさんこんにちは。

前回・前々回とで、足回り関係“ホイールキャップ”と“ドラムブレーキ”古さを再生しました。車は足回りがキレイになると全体もしまって見えるものですね。

さて、今回はコンパウンドのクリーニングで元の赤さを取り戻しましたボディ塗装の所々に付いた“小キズ”補修に挑戦してみたいとおもいます。塗装が鮮やかになると、ちょっとした塗装の小キズや剥がれ等も気になるものです。長く使われてきた車ですから、さまざまなキズは仕方ないものです。

ドアについた、こんなキズや、

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ドアの当たり部についた、こんなキズ。

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これはキズをタッチアップペンで補修した跡のようで、塗った跡がはっきり残っています。少し塗装が薄くなった部分も気になります。見栄えが悪いのもありますが、サビの原因になってしまうこともあります。自動車に乗り降りするたびに目にする部分ですので、気になった小キズはキレイにしておきたいものです。キズのサイズは100円玉程度ですので、下地処理とカラー塗装でほぼ分からなくなる程度までキレイにできそうです。“塗装”と聞くと難しそうイメージを持たれるかもしれませんが、『エアータッチ』を使用して塗装することで、想像以上カンタンに、誰も気がつかない程度まで直せてしまいます。

こちらが『エアータッチ』と『タッチアップペン』です。

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早速キズを塗装していきたいところなのですが、その前に下地処理を先に行います。塗装を伴う補修は「下地処理が仕上がりを決める」といっても過言ではありません。 塗装前の下地処理として、次の2点は必ず実施するようにしましょう。

1つ目は、段差落とし。キズに凹みや膨らみが残ったまま塗装すると、その形状のまま仕上がってしまいます。今回は事前に残っていた塗装跡(膨らみ)を『サンドキューブ』で磨き落とし段差を落とします。

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この商品、4面に異なる番手・カラーの耐水サンドペーパーが貼り付けられており、番手と適切な使用用途は各面のペーパーに印刷表記されていますので迷わず使用でき、塗装前までの下地処理をこれだけで終えられる、目からウロコのアイテムです。

それでは、見栄えが悪くちょっと盛り上がった塗装の除去からスタートします。事前に磨いて余計にキズをつけたくない部分は『マスキングテープ』で保護してから、青色400番の番手から磨いていきます。

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サンドキューブ』を水につけ、まずは盛り上がったペイント塗装の周辺の段差と盛り上がった部分をなくしていくイメージで磨いていきます。ある程度盛り上がりが減ってきたところで、番手をピンク600番に切り替え、400番で磨いた部分をならすように磨いていきます。
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指で元の塗装とキズ部分の段差を随時確認しながら進めます。段差がほぼ感じられなくなったところで、最後は黄色800番に切り替え、補修部分とその周辺部なめらかになるよう仕上げます。
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マスキングテープ』を外して完成です。
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2つ目の下地処理は“脱脂”です。脱脂は補修の基本中の基本になりますが、補修部とその周辺に残った汚れや油分を除去することで塗装の密着を高め、仕上がりを良くします。今回は手軽に脱脂ができる『シリコンオフシート』を使用します。
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袋からシートを1枚取りだし、補修部とその周辺部をしっかり拭きあげます。
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簡単、これで下地処理完了、塗装する準備ができました。

ここから塗装に入るのですが、ちなみにこちらの車のカラーはROSSO SWIFT M.S.(カラー№129)というもの。随分古いカラーなので、現在の99工房の『タッチアップペン』のカラーラインナップには存在しないため、調色システム『オーダーショップ』で作成したものです。

エアータッチ』に付属しているクイックアダプターを取り付け、その後アクチュエーター(赤い樹脂部)に差し込んで挟み込むようにロックをかけ『エアータッチ』本体にセットします。
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これで『エアータッチ』の準備は完了です。

この『エアータッチ』ホビーなどで使用するエアーブラシのように狭いスペースに塗装することができる極細のスプレーなので、周辺への飛び散りも少なく塗装できるのが特長。とはいえ、今回はドアの当たり部で塗料が車内に付着してしまうことが考えられるので、ドアの入口部分と未塗装樹脂パーツ部分、念のため窓にもマスキングをします。
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それでは早速『エアータッチ』で塗装していきます。 まずはキズが目立たなくなるよう、キズを消すようにスプレーしていきます。
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一度にスプレーすると垂れてしまいますので、必ず乾燥させながら塗り重ねていきます。
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事前に劣化した塗装をクリーニングしていたこともあり『オーダーショップ』で作った『タッチアップペン』と元の塗装がいい感じになじんでいます。キズが見えなくなったら、キズ部分よりやや広めに塗装して元の塗装と『エアータッチ』塗装した部分をぼかすようにスプレーしておくと良いでしょう。

今回は3回に分けて塗装しました。キズの部分が目立たなくなったら一旦ストップです。
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キズ部分は完全に見えなくなりましたが、画像でも確認できると思いますが、塗装した周辺部分にツヤのないざらついた部分が残ってしまいました。これはスプレーダストと呼ばれる塗装した部分の周辺によくできる現象で、シンナー分の少ない塗料が塗装面に達するまでに乾燥してしまい、平滑な塗装膜とならずに乾いてザラザラなゴミのような状態になってしまいます。部分塗装した際はほぼ発生する現象です。

ザラザラしたまま残しておくと塗装した部分が逆に目立ってしまいますので、仕上げに『ボデーペン ボカシ剤』をスプレーすることにより、スプレーダストを溶かして平滑にし、補修した部分と元の塗装部分の境界線をボカシて目立たなくする効果があります。

なお、通常の『タッチアップペン』を『エアータッチ』に取り付けて使用する際は『エアータッチ専用仕上げスプレー』を使いますが、今回は『オーダーショップ』で作った『タッチアップペン』であり、通常の『タッチアップペン』とは塗料の成分が異なりますので『ボデーペン ボカシ剤』を使用する必要があります。

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それでは『ボデーペン ボカシ剤』をスプレーします。
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エアータッチ塗装した周辺のざらつきが気になる部分に、やや広めに薄くスプレーしていくイメージです。すごく垂れやすいので、スプレーしたい部分から離し気味(15~25㎝程度)に、一度に大量にスプレーしすぎないように注意します。ツヤが出始めたら、それは仕上がりのサインであり、垂れる一歩手前のサインでもあります。慎重にスプレーをします。

範囲が狭いため、短時間で完了です。

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塗装した表面が乾燥したら、すみやかにマスキングを外します。

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はい、完成です。

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いかがでしょうか?キズの部分が分からなくなりましたね。

塗装と言うと“難しそう”という印象を持つと思いますが、この『エアータッチ』は実際に補修する前に何度か試し吹きして練習しておくだけで、小さな箇所でも上手にスプレーできるようになります。

なので『エアータッチ』なら、こんな部分にも

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あっという間にこの通りです。

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今まで難しいと思っていたキズでも『エアータッチ』なら予想以上に簡単、キレイに補修することができます。
“気づいた時が直し時”ぜひお試しください。
 

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