Vol.10

ボディの鈑金(PART2)

公開日 2023.10.27

みなさんこんにちは。

前回、ボディの鈑金のため、ドアパーツを中心とした内外装のパーツを取り外した「トヨタ AE86(ハチロク)」。

今回は、ボディの凹みに対しての鈑金の様子をお届けしていきます。

 

まずはバンパーのキズから。

バンパーのキズは、パテは使用せず、基本研磨のみで直します。

フロントバンパーキズ周辺の研磨してはいけない箇所を入念にマスキングし

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サンダーポリッシャーで傷が平らになるように研磨します。

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平坦になっているかどうかのチェックと研磨を数回繰り返し作業完了、これで塗装すれば完璧です。

プロの技&機械のため、作業はめちゃくちゃ早いですね。

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続いてリアバンパー。こちらはフロントバンパーのキズとは違い、少しダメージが大きく、前のオーナーさんがタッチアップペン?で補修していた箇所です。

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DIY補修ならバンパーパテを埋めて傷を平滑にしていくところですが、プロは別の方法を取っていきます。まず先ほどと同じようにマスキングし研磨。

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研磨後、ヒートガンを使ってバンパーに熱を加えていきます。

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バンパーの素材はボディとは異なりプラスチック素材のため、熱を加えることで柔らかくなります。その原理を利用して、キズ部分の箇所を柔らかくして成形できるようにし、へこんだ箇所を指で成形して平滑にしていきます。

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裏側からもヒートガンをあて

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指でしっかり形を整えて成形します。

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バンパーの成形が終わりましたら、温度を下げてバンパーの硬さを戻し、仕上げの研磨をして

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バンパーの処理は完了しました。

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普段DIY補修でバンパーのパテ埋め&研磨をしていることから考えるとかなりのスピードです!カラー塗装が楽しみですね。

さあ、ここからは「トヨタ AE86(ハチロク)」のボディの鈑金作業へと移ります。基本的にはDIY補修と工程は一緒で 凹み箇所の研磨→パテ塗り→パテ研磨 という工程を行うことで、キズや凹み箇所を平滑にしていきます。

まずはパーツ毎にパテを入れていく必要のある箇所をチェック。左フェンダーから

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パテ埋めの必要な箇所を研磨

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研磨が終わりましたら脱脂し、パテ盛りの準備です。パテがついてはいけない箇所にマスキングし

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ボディ用のパテを準備します。凹みの度合いにより、パテを使いわけます。
厚付け、中間、細地とある中から

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フェンダー部分のダメージは少しだけなので、細地パテを使う事となりました。

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主剤と硬化剤を取り

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パテが均一になるよう、また空気が入って気泡ができないよう、しっかり素早く混ぜていきます。

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ちなみこの主剤と硬化剤の混合作業、すごくうまくて見ていて気持ちがいいです。ページの最下部にあります動画でもぜひチェックしてみてください。

混ぜ合わしている間にパテが徐々に硬化してくるので、一気にパテを盛っていきます。

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躊躇なく、また、後の研磨作業を想定して、必要最低限の高さで盛られていきます。

フェンダー4か所のパテ盛りが完了しました。

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ヒーターで温めてパテの硬化を促進させている間に

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助手席ドアから順に鈑金作業を進めていきます。ここは大小合わせて複数の凹み箇所があります。

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凹んだ時の反動で、回りよりも高くなってしまった箇所はハンマーで叩いて高みをなくしていきます。

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理屈ではわかっていても、なかなかハンバーで叩くって素人ではできないですよね(汗)。
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サイドモールのシール跡はこの後の工程で邪魔になりますので、サンダーで削り落としました。

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車内へ磨き粉が入り込まないようマスキングを行い、
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先ほどと同様パテを盛る部分を研磨していきます。

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研磨後、パテがついてはいけない箇所をマスキングし再度混ぜ合わせたパテを盛っていきます。
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フェンダーよりも多くの箇所がありましたが、一気に塗り終わりました。早い。そして上手い!

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同様にボディの残りの凹み箇所も研磨→パテ盛りの作業を行い

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(ここは凹みが深いため、色はぎ用のベルトサンダーも使って)

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(凹みが少し深い箇所は中間パテを使用しました)

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全体のパテ盛り作業が終わりましたので、左側のフェンダー部から順にパテを研磨して平滑に仕上げていきます。

サンダーポリッシャーでボディより高くなっているパテをおおよそ研磨し

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手磨きでボディとパテとの段差がなくなるように仕上げていきます。

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プレスラインの入っている箇所はこのように、下部を研磨した後マスキングでラインを出し

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ラインが出るように上部を研磨します。

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元のプレスラインを活かしたパテ研磨。この後の塗装時の足付け研磨でパテを削りすぎてしまわないように、見た目ではわかりませんがほんの少しだけパテを残した状態にしているようです。

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他のパテ部分も研磨し仕上げていけば、
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本日の作業は終了。

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ボディの鈑金はおおよそ完成しました。

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1か所だけ、凹みが激しいこの部分は別日に対応することとなりました。

その様子はまた後日お届けします。

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「ソフト99 AE86 1984 再生プロジェクト」次回もどうぞお楽しみに。

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ここまでの作業はコチラの動画でもダイジェストでご覧いただけます。↓↓↓

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